墨耽キ譚
〜森薫『エマ』『シャーリー』を巡る対談〜


第3回
『エマ』第3巻について

(承前)
墨:3巻の表紙ですが、いや、グレイト・ノーザンキターという感じですが(笑)ちゃんと緑に塗ってていい感じなんですけど、まあ出来ればですね、将来増刷の節には、煙室戸ハンドルを銀色に磨いていただけると、よりいいんじゃないかと。・・・まあ、この今回、中表紙もいいですね。
耽:ここにこういうのを持って来れるセンスというのは、賞揚すべきだね。まあこれよりこの(笑)
墨:クッキングブック片手のエマですか(笑)まあ、それですよね。
耽:これを描きたかったのね、っていう。これ(フライパンの柄を包んでいる布)は・・・布巾か。流石にエプロンではない。で、
墨:で、汽車が走ってるんですが、そこはもう、もう、敢えて、敢えてスルーしまして、えー・・・だからまあ別に、ここのあれは、まあ漫画家はみんな同じように間違えて描いているので、特にまあ論ずることはないですよね。
耽:ないでしょう。
墨:ただ、偶然の出会いでこう、全部やっていくというのは、まさにさっきの、
耽:谷崎、大谷崎大先生の。
墨:大谷崎と大荷風(笑)の、あれ(注1)をやっぱり髣髴とさせるので、面白いんですけど。・・・ほんとにこう、新しい展開を持ってくるのに、かなり、描きたい展開が先にあって、かなり強引にえいやっとこう、力づくでこうつなげる感じが、いいですね。
耽:キャラクター作りも上手いよね。この、なんだっけ、粗忽なの(ターシャ)はさ、「キャンディーなめます?」って言っときながら噛んでるんだよね、ボリボリボリボリとね(笑)この粗忽さというか、大らかさというか、幼さというか。
墨:このキャラクターは粗忽な役という、役がはっきりしていて、ある意味非常に、印象強いですよね。
耽:こういうキャラにするんだって決めた後のさ、エピソードの持って行き方が上手いんだよなあ。
墨:こう、役割分担がはっきりしていますね。
耽:うん、でほら、21ページの Sequel だってさ、この流れ星の話で子供たちがこうやってるのに、オチはこれか、っていう・・・飴を一個落としてもこう、「もったいなーい」って騒ぐメイドさんですよ。メイドじゃなくてもいいけど。
  
耽:で、次の話は。
墨:姉ちゃんが多すぎて、最初読むのに苦労したんですが、正直言うと。さすがにこう・・・アイデンティファイできない(笑)
耽:もう悪乗りしすぎっていう。まあ描きたかったんでしょうけど・・・
墨:前回は二人しか人物を描かなかったから、今回は反動で大勢、っていうんでしょうね。
耽:うん、そうそう。綺麗な姉ちゃん、こう無害な、ただ美しいだけっていう。
墨:この回はやっぱり、衣装の細部の描き込みとかを見るべきなんでしょうが、こう、あいにくファッションに疎い私には、何が何やらさっぱりなんですが・・・
耽:まあ、かしましさはちゃんと描けているよね。
墨:多分その、ごちゃごちゃしてること自体が既にこう、絵からもうかしましさが伝わってくるというのが、すごい、いいですよね。
耽:あと、ウィリアムが淡々と見てるところにこう、犬が寄ってきて、こう・・・
墨:30ページですね。
耽:30ページのこの「・・・・・・」て、ただで済まさないよね、この人は。こういうところで、ちゃんと読ませるから面白いけど。でまあ、ボートのあたりは・・・これは、いわゆるカントリーライフを描きたかったんだなあと。まああとこの辺からまた二人、エレノアとウィリアム・・・で、こう上目遣いにこう・・・
墨:ん、37ページ?
耽:の、辺りとかね。
墨:・・・で、この辺でキャラクターを、描く場面ごとに入れ替えてというか、次々と転がしていって、
耽:で、ひたすらこう、40ページから、この43、4の辺りずっと、ひたすら三人で評価をさせていって、こう・・・
墨:「雨夜の品定め」の如き。まあ、あれは男がやってるんですが。
耽:エレノアの話を・・・まあ、二人の関係の背景について外堀から埋めて、結果的に埋めていることになっているんだけど、それは偶然だろうね。
墨:偶然かねえ。
耽:ううん、まあ意図はあるのかなあ・・・
  
墨:で、次に移りますが、17話。
耽:この辺からこう、ウィリアムがいわゆる芝居を始めているわけですね。
墨:芝居っていいますと?
耽:いや、理想の紳士の。
墨:ああ、そういう意味の芝居か。
耽:これもなんか、ちょっと割とチープだなあと思いつつも、・・・
墨:主人公は、それでいいんですよ。
耽:うん、主人公はそれでよくて、むしろこの気苦労のある妹が気にしてるけど、逆にここはそれでいい。
墨:56ページの辺りですね。
耽:で、だんだんこうあの、スノッブになっていくわけですよね。
墨:はあ、・・・で、スノッブになっていって、
耽:なっていく中で、この68ページからのね、「芝居か?」「そうだよ」「下手だな」・・・ね。「何のつもりだ?」「とぼけるな」でしょ。「暗いな」「暗くもなるさ」「言うなよ」、こうね、斜めに見てる・・・
墨:71ページの辺りですか。
耽:うん、で、「幕間は終わりだそうだ」「第二幕が始まるか」・・・で、「あの先生」と振っておいて、その隣がこれ(73ページの一枚絵)だもんね(笑)、Sequel じゃないけどさ、こういうのが・・・
墨:まあ、幕間は幕間ですけどね、この話は確かに。
耽:で、次はもう、気がついたらなぜかエマが雇われてるんですよね。
墨:つうか、多分ジョーンズ家で使用人たくさんの状態を描くことが困難であると考えたというか、その(大勢の使用人の)中にエマを放り込みたいと思ったから、この屋敷の登場・・・
耽:うん、まあ、あっさり別れさせてたけども引き戻さなきゃいけないからね。放っとくとこのエマの性格じゃ、三万年たってもロンドンに戻りはしないだろうから、無理無理に戻さなきゃいけなかったっていうのもあるんだろうけど。
墨:この女主人(ドロテア)はいいですね。
耽:うん、このメイド長(アデーレ)もなかなか。
墨:メイド長もいいですね。ていうか、みんないいですね(笑)つまり役割をはっきりさせるともう本当に。・・・ちなみに世間一般では、こっちのヴァージョンのエマのメイド服の方が人気があるようで。
耽:そうなんですか。
墨:ひらひらが多いから。今度コスパでコスプレ衣装化されますから。お値段4万5千円はいかがなものかと考えますが。(注2)
  
墨:で?
耽:いや、面白い、こういう描き方とかね。ほら、さりげなくエマの株を上げさせてる辺りが。「フランス語も少し使えるようです」とか・・・あと、モンローまんますぎとか(笑)99ページの Sequel で。
墨:モンローは県さんが大好きで、ここまで出てこなかった方が・・・
耽:いや、他にも出てるんだけど。この辺なんかちょっと飛ばしてるな、という感じはしたなあ。いきなりパーティー?
墨:もみあげお兄さん登場の辺りか。
耽:うん、もう少し家の描写とか・・・まあ、描きたいことがなかったからなんだろうけどね、家中全部描いちゃったからさ。
墨:(笑)女性使用人一通り描いたから、そろそろ男性使用人も描くか、っていう感じのように受け取ったんですが。でも、この回は、ええと、
耽:まあ、107ページがね(笑)
墨:(笑)ええ、107ページがね。最後のコマがね、これがいいですね。
耽:これがなかなか。汗がこう・・・そして必死になって、仕事終わらせて。
墨:ドイツ人は真面目に休むなあという感じですね。
耽: 2巻とかにあった舞踏会のシーンも描いてて楽しそうだけど、まあこれはこれでまた好きそうね、っていう。ドロ描きまくりで。
墨:ドロっていうかペティコートだな。
耽:ペティコートか。
墨:・・・で、そこで、でもその他大勢の使用人と、エマとはやっぱり違うように描いていて。
耽:うん、でも、これが逆に謙譲の美徳とやらに映るんでしょうね、読者の方からすると。
墨:謙譲の美徳なのかなあ。新入りは遠慮しているというふうに、普通に考えれば。
耽:いやいい人に映るんですよ。そうは取らんですよ。そして、ターシャの歌で、で戻って来て、酒を飲んで泣く辺りか。・・・
墨:124、5ページですか。
耽:ここのクラスの話も、ちょっと急なんだよな、なんか・・・あとこの、もみあげおやじ絡ませすぎっていうかさ。まあ多分ここで、酒に弱いエマ様萌え〜なんだろうけどさ。世間的にはですね。
墨:(笑)女子使用人寮は男子禁制か。
耽:まあ後半になればなるほど、記号性が強いなあ、というか、多少サービス精神が・・・
墨:記号性というと?
耽:いや、こう、分かりやすい萌えポイントが増えてきたなあって。
墨:ああ・・・そんなに分かりやすいかなあ。萌えポイントともあまり思えない・・・
耽:そう?
墨:うん、僕はそんなに、思わなかった。
耽:でも結構、この19話の終わりもね、コップを直して、そこを見つめてるっていう。でもちゃんと最後は笑わせて落ちるんだけど。
墨:でも最後笑わすオチつけるというのは割と珍しいんじゃなかった、今まで。今までのパターンとしてそんなに、特に1・2巻あたりであんまり思いつかないんだけど。
耽:そうかなあ・・・確かに割とすんなり終わらしてる感じだけど、この話は多分、話がちょっと暗いからでしょ。泣いたりとかしてるからこそ、ちょっと最後にクスリとさせておくという。その辺のバランス感覚はやっぱ上手い・・・
墨:でもさっき、読者サービスとか分かりやすいポイントが増えたとか言ってたけど。
耽:だって、ここでねえ、わざわざ。
墨:うん、わざわざ?
耽:ちょっとだけ飲ませて、「酔ってるみたいです」とか、目を潤ませてみたり・・・まあ何だかなあ。
墨:何だかなあ。・・・でまあ問題の。
耽:問題の135ページ。
墨:ここはちょっとまあ、敢えて、今は敢えて、ちょっとスルーさせてもらって、(注3)・・・酔っ払いネタとかも割と分かりやすい萌えポイントなのかなあ、寝起きの描写も。・・・139ページからの描写は、突然こういう風に語りに入っていくんですが、なんか、ちと、どうでしょう。
耽:まあ、あまりにもいきなりメルダース家を出しすぎたから、ちょっと補足しとこうかな、くらいの・・・
墨:でもそこでなんか、こんな風にどどどどどーんという感じでなくても。
耽:いや、だから、それは描きたいことがここには無いから・・・
墨:無いのかな。個々の絵はこう、描きたいことを描いてるのかなあ。
耽:うん、そうでしょう、こういうところは。とにかく、私はこういうドイツから来た夫婦、この二人を描きたいんですという、このネタのために最低限の言い訳を。
墨:特に奥さんですね。
耽:でも、割と今まではこういうの、例によって細かいコマだとか、さりげない台詞とかでやってたけど。まあもう面倒くさくなってきたんだろうね。
墨:大ゴマの連続とか。
耽:言葉を尽くしてやってる。ここは文法っていうか、描き方が、今までとはちょっと違ってるなあ、とは思うね。ちょっとなんか、説明調になってるっていう。・・・でもまあ、この143・144ページ、これは上手いね。
墨:(笑)まあね、これはね。もう、何も言うことは。やられました。
耽:「お湯をもらって来て」で、こう泣いてて、で、「まだ子供だわ」・・・で、このテオのこれは、要はエマがお子さまにもちゃんと好かれるということを、描きたいんだろうけど。あと、こういうのも言わせたかったのかな。
墨:149ページですか。
耽:そう、「使用人であろうとも礼は言う それが紳士というものだよ」・・・
墨:ただ、でも、面白いですよね、ジョーンズさん家にせよメルダースさん家にせよ、どっちも正規の貴族でないところがね。
耽:いや、だって、成り上がりですから。成り上がるチャンスは誰にでもある訳ですよ。
墨:あるのかなあ。
耽:僕はそう読んだんだよ。で、仮託の余地を残してるというふうに思ってしまったんだけど。
墨:僕はそうは思わないけどなあ。
耽:万人向けではないけれども。生粋の貴族にするとさ、遠慮が出てくるじゃないですか。
墨:遠慮って言うと?
耽:うーん、・・・だからもし仮託して読む読者が出てきたときに、仮託しづらくなるでしょ。
墨:でも仮託するのかね。
耽:いやだから、全員がするとは思ってないけれども。
墨:うーん。
耽:あと純貴族だとちょっと引いてしまうっていう。だから成り上がりだからこそ、こう日本人の判官びいきみたいなものがあると思うんだけどなあ。
  
耽:でまあ、この153ページのね。いいですね。「いいね よく似合う」(笑)あとはこう、エマの話をし出した時に、こう「奥様の前でほかの女の話はしないものよ」・・・
墨:154ページですか。
耽:そう、で、この「当然だ」で、目がちゃんとあさって向いてるあたりとか(笑)細かいんだよ、やっぱりこう上手いんだよ。こういう、一ページ一ページのエピソードは。
墨:我々さっきから、一ページ一ページというか、割と細かい範囲について、微分的に見てるんで、褒めるしかない訳ですよね。
耽:そうそう、ネタの集積ですから。こう、神は細部に宿ってるけど、なんか全体見ると、何というか、ただの寄せ集めというかなんか、・・・で、ここがあれか、こう。
墨:でまあ(笑)
耽:159ページね(笑)
墨:この159ページの Sequel は(笑)
耽:「きいてくる」「だめ!! だめ〜〜〜っ」(笑)
墨:この3コマがね、もう。
耽:このページのだけでこうね、六百いくら分の価値はあるね。
墨:あるね、うん。
耽:でまあミセス・トロロープですが。
墨:トロロープですね。・・・ここもなあ。
耽:描きたかったんでしょうねえ。
墨:そうそう、今まで描いてきた小物集の中に、オリエンタリズムが入ってないんで、そろそろ次はこれだ、っていうんだね。
耽:で、その次がこう、あとがきで作者が、もう開き直っているシーンですね、猿の。なんともはや。
墨:でまあ、ここまで徹底的に偶然の出会いでどんどん繋げていってしまうという、こう、力技。
耽:この時代は髪の毛は切れない筈だったんでしょ。
墨:基本的にはね。
耽:だから「この髪型が珍しい?」ていう・・・
墨:病人とかは切ることもあったんじゃなかったかと思いますね。だから病人なのかな、と思ったり。病気療養なのかな。まあ、雑誌連載追っかけてないんで、それ以上のことは。
耽:あと、竹のカップとか出して、細かいよね。しかもちゃんとこうエマにためつすがめつ見させてるしさ。
墨:うん、172ページですね。・・・ついでにこのお婆さんがなかなか。
耽:マーサね。
墨:ただまあ、さっきも言ったように、脇役に注目が集まってしまうのが、この作品の・・・
耽:うん、だから繰り返しになるけど、あくまでネタを体現するための、道具としてのキャラですから、こう、与えられるネタというか役割が少なければ少ないほど際立ってきて面白い、ていう。辛いよね、描き込めば描き込むほど、なんかこう、茫漠としてきてしまうっていうのは。さっき言ったとおり、こちらの想像力とかをかき立てるという点では強みだけど、ある面、強烈なキャラ萌えをしようとする人にとっては、弱いのかもしれないね。それでも多分キャラ萌えをしている人はいるとは思うけど、でもそういう人は多分どっかから・・・
墨:ああそうか、そういう人たちの貧困な想像力を補うものとして、既存のテンプレ化したメイド萌えというものがあるから、脊髄反射的に萌えられるわけだ、何も無くても。
耽:そうそう、だからさっき言った、エマを通してその背後にいろんなものを見ているという中に、そういうキャラ萌えしている人たちは、既存の今まで彼らが築き上げてきた・・・
墨:90年代、もしくは21世紀初頭の、様々なサブカルチャーのコンテンツを見ているわけですね。
耽:そうそうそう。
墨:我々はついついその、もうちょっとリアルな19世紀ヴィクトリア朝、まあこの場合は「英國」なんですよね、漢字の「英國」(笑)だろうと思いつつ見ているわけですが、そういった人たちは歴史的文脈を捻れて捉えているから、見られるんだねえ。
耽:だからそういう点で、やっぱこれは、映画のスクリーンなんだよね。さっきのメディアと言ってもいいけれども。それ故に受けるんだろうけど。だから、メイドじゃないものを描いたときには、そういうファンからは多分この人はこう、好かれなくなるだろうから、先はどうなるかなあ、いや無いってわけじゃないけど、いい作家だしいい作品描いてくと思うけど、この人気は多分、空前にして絶後になってしまうんだろうなあと。
墨:じゃ、次はあれですか、チアリーダーか何かの話でも描けばいいんじゃないかと。
耽:(笑)
墨:いや、だから、そのノリでやっていけば、それでもう、みんなついて行くんじゃないかな、みんなじゃなくてもかなりの部分は。まあいいや、そこまで心配しなくても、我々は編集者じゃないから、そこまでこう、心配する義理は無い。
耽:うん、まあそうですね。
  
墨:で、21話の終わりのページですけど、184ページ。
耽:分かり易過ぎる伏線。これも偶然がまた出てきて、という話だけど、でもそれはしょうがない、ストーリー漫画ではないから。
墨:そういうふうな作風を必然とするのは、やはりこう、谷崎理論で大体乗り切ってしまうとして。
耽:でも大谷崎って書いてあるとさ、読めない人いるよね。
墨:「大」をつけることが許される作家ってそんなにいないでしょ。
耽:うん、でも「おおやざき」とか(笑)「だいたにざき」じゃあ!って(笑)話が逸れました。・・・185ページはいいよね。「子供が3人いるみたいだ」・・・
墨:うん、なかなか、これはいいですね。で、一番大切なあとがきがありましたね。
耽:「頭のアレがギョーザからサニーレタスに変わった」・・・(笑)派手になった。
墨:(笑)もう開き直ってますよね、もう。
耽:そう、語尾に「紳士」とかつけてるし。「興に乗って多少やりすぎた」いいね、ここ。・・・この自分の笑い方が上手いよね。・・・細かいところもね、「実はイギリス一度も行ったことありません」とか、「イギリス人のずるいところは?」「生まれたときからイギリスにいられることでーす」・・・
墨:だけど、イギリスに行かない、行ってないからこそ描けたんだという気もするんですけどね、むしろ行っては駄目なんだよね。
耽:そう、行ったら駄目なんだよね。だから、
耽・墨:「英國」は「英國」であって、イギリスではない。
耽:でまあ例のこれか、・・・このまあ、コマの選び方は悪くないんだけどな、
墨:ああ、またこのあとがきの後の、この編集部の煽りページですか。
耽:編集部の煽りがまた良くないんだよね。でまあ、やっぱりその次はこう、また。
墨:また。奥付ページを見開きでバーンと取って、こんなことやるというのは、本当にすごいですよね。
耽:まあこう、エンターブレインも太っ腹だねえ。
墨:このために多分、600円の本が620円になったのかも知れないが、
耽:そんなこと気にしちゃいけない。
墨:そんなことを気にしてはいけないというか、それだったら、あと100円上げてもいいからもっとやれという気もしますからね。
(以下第4巻の評論へ続く)

注1:「墨耽キ譚」第1回の注4参照。

注2:詳細はこちらのサイト
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を参照のこと。出来栄えは森薫先生監修だけあってなかなか。

注3:「読書妄想録」第1回の「○地図なき「英國」〜メルダースさん家はどこにある?」参照。


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