舞子麻雀

 麻雀したいけど面子が3人しかいない。そんな時あなたはサンマで妥協したり諦めて他の事をしたりしていませんでしたか?しかし今日からはもう大丈夫!このページで舞子麻雀を覚えたら、きっと3人で卓を囲むことが何より楽しくなることでしょう。

その1
舞子麻雀とは?

 舞子麻雀とは、その名の通りプレイヤー3人+舞子の4人で4人打ち麻雀を行うというものです。しかし舞子は普通に打つことができませんから、当然特殊ルールを用いることになります。

ルールその1 舞子は泣かない

 まず大前提として舞子は常にツモ切りです。他の人の捨牌を鳴くこともしません。皆さんが舞子の捨牌を鳴くのは自由です。舞子が親の場合は配牌で最後にチョンチョンと2枚取る2枚目を捨牌としてください。

ルールその2 舞子のあがりをチェキ!

 誰かがあがった時、または誰もあがらず流局した時には、舞子のあがりチェック(通称天和チェック)を行います。舞子の手牌をオープンして、テンパイしていた場合1順目の捨牌と照らし合わせて天和・地和・人和が成立していなかったかどうか確認します。なので1順目の捨牌を鳴いた場合はそれを覚えておいてください。流局なら加えて流し満貫が成立していないかどうかもチェックしてください。この結果舞子があがっていた場合は、他の人があがった場合でも舞子のあがりでその局は終了していた扱いになります。舞子の最初の捨牌以降に切られた牌で舞子があがれていたとしてもそれは考えません。あくまで舞子のあがりは天和・地和・人和と流し満貫のみです(もし天和・地和・人和で役満手になっていればW役満はあり)。十三不塔や九種九牌倒牌はないものとします。

 また、ノーテン罰符に関しては舞子はその対象外となります。プレイヤー1人テンパイなら残り2人が1500ずつ、2人テンパイならノーテンの1人がその2人に、3人テンパイなら罰符なしとなります。その他のチョンボ罰符も舞子は対象外になります(舞子がチョンボすることはありえないので。舞子の牌を動かしていてチョンボが発生したら、それは牌を動かしていた人のチョンボ)。よって誰が親かによって罰符の支払いは以下の表1のようになります(罰符を満貫払いとして計算)。

表1
チョンボの例罰符の払い方
舞子が親の時のチョンボプレイヤー2人に4000ずつ支払う
舞子が子の時に
親のプレイヤーがチョンボ
プレイヤー2人に6000ずつ支払う
舞子が子の時に
子のプレイヤーがチョンボ
親のプレイヤーに5400支払う
子のプレイヤーに2700支払う

ルールその3 舞子に金はなし ただその身のみを賭す

 これが舞子麻雀の最大の特色となるルールです。舞子には点棒がありません。では誰かがツモった時や舞子が振り込んだ時の支払いはどうするかというと、他のプレイヤー2人が肩代わりする形になります。この時肩代わりした2人には肩代わりした額と同じだけの身請けポイント(MP)が加算されます。同様に舞子があがった場合には、本来支払う点棒と同じだけMPをマイナスします。そして半荘終了時にMPが一番多かったプレイヤーが舞子を身請けする権利を得られます。ただしハコを割ってしまった人には身請けの権利は与えられず、この場合次にMPが多かった人に権利が移ります。MPが0以下の場合は彼女を身請けすることはできませんので、舞子が誰の元にも身請けされることなくゲームが終了することもあります。MPの初期値は0で、マイナスの値もとります。舞子には当然MPはありません。取得したMPについては紙にメモするか、点棒とは別にチップか何かを用意するなどして、ちゃんと計算できるようにしておきましょう。

 このルールのため点数計算は少し複雑になります。A、B、C、舞子の4人で打っているとすると、AがBに振るなどプレイヤー間のロンあがりは通常通りですが、ツモあがりの場合と舞子からロンあがりした場合の計算が普通の4人打ち麻雀と違ってきます。以下に例を挙げながら説明します。説明中における「総得点」はあがり役の点に積み棒による加点までを算入した得点のことです(リーチ棒による得点は含みません)。「本来払う得点」は普通の4人打ち麻雀においてそのあがりに対して払うべき得点のことです。また、100点未満の端数は切り上げにしています。

例1・舞子が親でAが4翻30符ツモ
 点棒点棒計算式MPMP計算式
 +78003900+390000
 -39007700*1/2+19003900-2000
 -39007700*1/2+19003900-2000

舞子が親の時に子がツモ
親のプレイヤーがツモ
子が払う得点総得点の1/2
子が貰えるMP総得点の1/2−本来払う得点

例2・Bが親でAが満貫ツモ
 点棒点棒計算式MPMP計算式
 +81005400+270000
-54008000*2/3+14005400-4000
 -27008000*1/3+7002700-2000

舞子が子の時に子のプレイヤーがツモ
親が払う得点総得点の2/3
子が払う得点総得点の1/3
親が貰えるMP総得点の2/3−本来払う得点
子が貰えるMP総得点の1/3−本来払う得点

例3・Aが親でAが舞子から満貫ロン
 点棒点棒計算式MPMP計算式
+120006000+600000
 -600012000*1/2+600012000*1/2
 -600012000*1/2+600012000*1/2

舞子が親の時に舞子からロン
親のプレイヤーが舞子からロン
子が払う得点総得点の1/2
子が貰えるMP総得点の1/2

例4・Bが親でAが舞子から満貫ロン
 点棒点棒計算式MPMP計算式
 +81005400+270000
-54008000*2/3+54008000*2/3
 -27008000*1/3+27008000*1/3

舞子が子の時に
子のプレイヤーが舞子からロン
親が払う得点総得点の2/3
子が払う得点総得点の1/3
親が貰えるMP総得点の2/3
子が貰えるMP総得点の1/3

例5・Aが親で舞子が地和
 点棒点棒計算式MPMP計算式
016000*0-1600016000
 08000*0-80008000
 08000*0-80008000

舞子があがった時
プレイヤーが払う得点0(点棒の移動なし)
プレイヤーが失うMP本来払う得点

ルールその4 舞子さん、ご指名です

 前項で説明したようにMPは舞子の支払いを肩代わりすることで発生するので、基本的に自分があがった時にはMPを獲得することができません。しかしこれではプレイヤーが3人とも身請けを狙っている場合に、誰もあがろうとしなくなってゲームが膠着する恐れがあるので、自分のあがりでもMPを獲得できるルールを設けました。それが「ご指名リーチ」です。

 点棒よりもMPを獲得したい場合、テンパイしてリーチをかける時に「ご指名リーチ!」と宣言します。この宣言をすることにより舞子以外のプレイヤーからロンできなくなります(ロンしようとしたらチョンボ扱いになります)が、あがった時に舞子の払いを自分で肩代わりすることができます。つまり、普通にあがった場合他のプレイヤーに加算されるMPを自分が獲得できるようになります。例えば親満の場合、ツモなら他プレイヤーから4000点ずつとMP4000、舞子ロンなら点棒はなしでMPが12000貰える事になります。ご指名リーチ中に他プレイヤーが当たり牌を捨てた後で舞子が当たり牌を切った場合には、フリテン扱いにせずにロンすることができます。自分が当たり牌を切った後で、あるいは一度舞子が当たり牌を捨てたのを見逃した後では流石にフリテンです。

 ご指名リーチ以外でMPを自分があがった時に獲得する方法としてもう一つ、オープンリーチをかけることがあります。普通オープンリーチに対してリーチをかけていないプレイヤーが振り込んだら役満扱いですが、いつもツモ切りの舞子からロンで役満になるのはどうかということで、オープンリーチに舞子が振り込んだ場合のみは普通に手役を計算します。この時オープンリーチは2翻ではなく1翻として計算してください。そして、その点数をやはりあがった本人が肩代わりする形でMPとして貰えることとします。勿論他プレイヤーが振り込んだ場合、ツモった場合は通常のオープンリーチと同様に計算します。

ルールその5 舞子はあなたの心の中に

 これはルールと言うよりマナーに近いですが、舞子の席にフィギュア・写真など偶像的なものを置くことは何であれ止めましょう。プレイヤー3人が舞子に対して抱いているイメージには多少の共通項があったとしても、三者三様異なっているはずです。ですからそれを1つのイメージに固定してしまうような無粋な真似は避けるべきです。誰もがあなた好みの舞子を身請けできるからこそ、舞子麻雀は燃える(萌える)のです。

応用ルール

 以上のルールは舞子麻雀の基本となるルールですが、これとは別に皆さんの裁量で適用するかどうかを決める、例えば割れ目などの応用ルールについて説明します。と言っても、今の所1つしかありませんが。

○割れ目ルール
 普通の4人打ち麻雀における割れ目ルールでは対象のプレイヤーは得点の出入りが倍になりますが、これとは別に舞子麻雀の割れ目ルールでは、対象のプレイヤーは自分がツモまたは舞子からのロンであがった場合に、点棒を他プレイヤーに肩代わりさせるか自分で肩代わりするかを選ぶことができます。この選択はサイコロを振って割れ目が確定した時点で行ってください。点棒・MPの支払いに関しては「ご指名リーチ」の場合と同様です。他プレイヤーからのロンは通常通りに計算してください。


その2
舞子麻雀の進め方

 ここからは具体的なゲームの進め方について解説します。舞子麻雀では舞子を卓につかせても彼女が自分で牌を取ってこられないので、皆様が彼女の世話をする(舞子の前の山を積む、配牌・ツモ牌を取ってくる)必要があります。メイドさんの世話をするなんてとお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、そこはそれ、お世話する喜びを味わうと考えればまた一興でしょう(笑)。

 この場合誰か一人が舞子の世話を一手に請け負うことにしても構いませんが、下の図1で色分けしたようにお世話を分担するのが良いでしょう。つまり山積みではAとCは自分の山に加えて舞子の山も半分づつ積んであげる必要があるわけです。舞子の牌を取る場合、基本は自分の前の山から舞子が持って行く時にお世話するのですが、舞子の前の山から持って行く時は、Aに近い半分はA、Cに近い半分はCが代わりに配牌やツモをやってあげてください。

図1

 これだとBの位置に座る人は世話する機会が少なくて楽なような気もしますが、その代わりAとCにはちょっとした利点があります。まずAの位置の人は舞子からチーすることができます。舞子はツモ切りなので、普通なら絶対に鳴かせてくれないような牌でも捨ててくれる事があるでしょう。上手い具合に舞子があなたの鳴きたい牌を捨ててくれれば、彼女と心が通じ合った気分が味わえるかもしれません(笑)。逆にCの位置の人は舞子が絶対に鳴かないため、チーされることがありません。機会は少ないかもしれませんが流し満貫狙いの際には有利でしょう。同様にポンもしないのでツモが飛ばされることもそれだけ少なくなるでしょう。ですからもし3人の間で麻雀の強さに差があるようでしたら、一番強い人をBの位置に座らせることをお薦めします。

 以上のことを参考に席を決めたら、次は起家決めに入りますが、この時サイコロで舞子の位置が出た時は、代理でAとCが1個ずつサイコロを振って舞子の出目としてください。舞子が親になった時のサイコロも同様に行ってください。配牌を取って行く時には自分の分は普通に、舞子の分は前述の通りに進めてください。この時取ってきた舞子の分の牌は誰も見ないで伏せたまま並べておきます。

 この後は普通の4人麻雀同様にプレイを進めますが、最初の捨牌は天和チェックに使うので注意してください。特にそれを鳴いた場合は忘れがちなので、お互いに覚えておくようにしましょう。また鳴きに関しては包(パオ)を考えるなら、もし舞子に包が適用された場合は舞子が払うべき点数分あがった相手にロンで振り込んだと同様に考えて、点棒・MPの計算を行ってください。

 プレイヤーの誰かがあがった場合、点数計算をする前にまず舞子の配牌をオープンして天和チェックをします。舞子がテンパイしていたら1順目の捨牌と照らし合わせて、天和・地和・人和できていなかったか確認します。もしできていたならプレイヤーのあがりは無効となり、その局は舞子のあがりで終わっていたことにします。この時誰かがリーチをかけていたなら、リーチ以前に舞子があがっていたことになるので、リーチ棒はリーチをかけた本人の手元に戻ります。舞子あがりの場合流れリーチ棒は回収されずに場に残ります。

 誰もあがらずに流局になった場合も天和チェックを行います。舞子のあがりに関しては上と同様ですが、舞子が流し満貫であがった場合はその局に出されたリーチ棒は流れリーチ棒扱いにします。また舞子が親の場合チェックした配牌でテンパイになっていれば舞子の親で連荘します。それ以外は親が流れます。舞子が親の時の積み棒は次に親が回ってくるAが代わりに出しておきましょう。

 半荘終了したら集計ですが、この時点棒を25000持ちの30000返しなどにしていて、差額の5000をトップが総取りという場合には、舞子に点棒がないので+15000ではなく+10000で計算するように注意しましょう。そしてゲーム終了後、点棒による順位点とは別にMPが最も多く取得した人には、舞子を身請けする権利が与えられます。もし同点で並んでいる場合には点棒による順位点の高い方に優先して与えられます。舞子を身請けした後どうするかはプレイヤーの皆さん次第です。思う存分妄想力を働かせてください(笑)。


 さあ、これで舞子麻雀がどのようなものかわかっていただけましたでしょうか?渡辺の周りでは舞子麻雀が大人気で、4人よりむしろ3人だけ揃って麻雀できる状態になることを望んでいる位のものです(笑)。皆さんも是非是非、舞子との熱い一時を過ごしてくださいね!

(今後読みやすくなるよう随所に適宜字飾を加えたり、舞子を身請けするために役立つテクニックなどを追記したりしていく予定です)

メイドルームへ